2014年05月19日

遺言と遺産分割のやり直しについて説明してください

遺言は遺言者の死亡時から効力を生じるため(民法985条①)、遺産分割協議をして相続税の申告書を提出した後に遺言書が発見されたときは、遺産分割を無効として遺言の内容に従って分配をし直すことが可能です。ただし、関係者全員の合意があれば遺産分割を有効とすることや、遺産の内容を考慮した形で遺産分割をやり直すこともできると思われるため、遺言の内容に合っていなくてはならないとは言い切れません。ここでは、遺言の内容に従って遺産を分配し直したものとして説明します。税務上、遺言の内容に従うことにより関係者が負担する相続税が変更した際には下記の手続きをおこないます。
1.遺産分割では何も取得しなかったが、遺言により財産を取得して相続税を負担することがわかった人
→期限後申告書を提出し、相続税を納付します
2.遺産分割より多く財産を得て、当初の申告で納付した相続税が少ないことがわかった人
→修正申告書を提出し、差額の相続税を納付します
3.遺産分割より少なく財産を得て、当初の申告で納付した相続税が多いことがわかった人
→更正の請求をし、相続税の還付を受けます
1は決定を受けるまで、2は更正を受けるまでおこなうことが可能ですが、3は遺言書を発見してから4ヶ月以内にのみおこなうことができます(相法32条)。気を付けなければならないのは1~3の関係であり、3で相続税が少なくなる人が更正の請求をした場合、同時に1または2により相続税を納付する人が現れます。したがって、3の更正の請求をする人がいる際には、1または2に当てはまる人は期限後申告または修正申告をしなければなりません。また、全体の相続税が変わらないため関係者の間で負担する相続税を移動して手続きを終了することも可能ですが、取得した財産を譲渡した場合に受けることができる相続税の取得費加算の特例は申告書等に記されている金額をもとにおこなうので、正しく特例を受けるために1~3の手続きをしましょう。相続財産が7億円、相続人は配偶者と長男・長女・次男の子供3人(税額は概算、また税額軽減の規定は一切考慮しない)の場合、長男は取得する財産が少なくなっているので2,571万円の更正の請求(前記3)を、配偶者は取得する財産が多くなっているため1,286万円の修正申告(前記2)を、次男は新たに財産を取得したため1,285万円の期限後申告(前記1)をおこないます。なお、遺言書の発見による期限後申告•修正申告については、延滞税・加算税は課されません。
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2014年03月20日

限定承認について説明してください

相続により得た財産を限度に被相続人の債務及び遺贈の義務を負担する相続(民法922条)が限定承認であり、財産の清算手続きをおこなってその全てで債務を弁済できないときは、その弁済できない部分は切り捨てられます。逆に財産が残れば相続人が相続することになるので、債務の金額がわからないような際には限定承認がお勧めです(財産より債務が多い場合には相続の放棄をするのが良い)。限定承認は財産の清算が難しくなると困るため相続人全員でおこない、相続の開始があったことを知った日から3ヶ月以内に選択する必要があります。
限定承認をすると、山林または譲渡所得のもととなる資産については、被相続人から相続人に対して譲渡があったものとみなして取り扱われます。つまり、相続開始時に時価で譲渡があったものとみなして譲渡所得税が課されます。例えば10年前に2千万円で購入した土地の相続開始時の時価が3千万円になっていた場合、(3千万円-2千万円)× 20% の200万円が譲渡所得税として課されます。これは、譲渡所得税を被相続人の他の債務と合計し、相続財産を超える部分は切り捨てようとする考えによります。相続人は、被相続人の準確定申告でこの申告をする必要があります。
限定承認により取得した財産を売却した際には、その財産は相続人が相続開始時の時価で取得したものとみなして譲渡所得税が計算されますが、これは、譲渡所得の課税において被相続人が所有していた期間の資産の値上がり益にかかる課税が終了しているためです。
相続税では、被相続人の債務は債務控除の対象となり、上記の譲渡所得税も被相続人の債務として債務控除の対象となります。また、譲渡所得税が課された財産は通常の相続財産と同様に相続税評価額で評価され、相続税の課税価格に算入されます。例えば上記の土地が被相続人の居住用建物の敷地100㎡で路線価が24万円の場合には、約2,400万円が相続税評価額になります。譲渡所得の課税において相続開始時の時価が使用されるのは、被相続人が所有していた期間の資産の値上がり益を被相続人の所得として清算するためなので、相続税の計算上は使用されません。また、これらの財産には小規模宅地等の特例なども通常どおり適用されます。土地を取得したのが配偶者のときには、2,400万円の80%である1,920万円が減額され、差額の480万円が課税価格に算入されます。
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2013年12月02日

共有物の分割とはなんですか?

共有地の持分を他人に移した際には所得税または贈与税がかかる場合があります。しかし、共有地についてその持分に対応する分割、つまり共有物の分割があったときに分割後の土地の価額がだいたい変わらない際には、その分割により課税が発生することはありません。土地の分割の際には、分割後の土地の価額が同等になるようにします。また、共有物の分割の際には分割後の土地の価額比が共有持分の割合とだいたい同じくすることが好ましく、例えば分割後の面積比が共有持分の割合と同じ場合でも土地の価額が異なる際には、税金がかからない共有物の分割には当てはまりません。具体的な手続き等は、分割後の土地の価額を共有持分の割合に合わせなければならないため、土地の価額の鑑定は不動産鑑定士などの専門家に任せましょう。
posted by bt77vj3yl1 at 11:11| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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